|
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
稲垣足穂の一千一秒物語
初めて読んだのは図書館にあった白いハードカバーでした
作品はどれも似たり寄ったりで、酔っ払いが千鳥足で帰る夜道に見る夢みたいな世界です
ご機嫌でふわふわしていて奇妙な世界
文庫版を本屋に買いに行って中身をめくると違和感が…なんか違くない?
稲垣足穂は出版後もたびたび書き直す作家だったそうです
直近の状態が一番納得している状態なのだろうし、文庫の文章はすっきりと洗練されたふうです
でもこういうのって…読み手にとってはファーストコンタクトが一番じゃありません!?
素人だから文の評価とか分からないし、だから最初に読んで衝撃を受けた状態が一番良く思えます
私が借りた白いハードカバーは、すでに絶版になっていた初版を再録した本でした
そしてその本もすでに絶版に…
他に初版の再録本はないし…いつか古本で安かったら買おうと思って早数年すっかり忘れてました
2008年に初版の再録本が新たに出ているではないか!
この本は正確には再録というより復刻版
しかもやたら高くて5000円もしやがるんです!
単行本ってすごーく高くてもせいぜい2000円でしょ
カバー付きだからってダンボールのカバーだぜ
ブーブー思いつつ中をめくると…こ、これはぁぁぁ!!
胸を撃たれた!
写真じゃ伝わらないけど、印字にズキュン
文句も吹っ飛んでときめいてしまった
フォォォォォ
奥にあるのは悠仁親王殿下の雑誌です
悠仁親王殿下のニュースはあまり出てこないけど、たまに出ると、日本はまだまだ大丈夫!!って気持ちになります
ご成長が楽しみですよね
良い御学友に恵まれて、頼もしい御世継になって欲しい!
***以下、足穂ちょっと転載***
(まずブックカバーの表紙)
勧誘!!!
ココア色の芸術の葉を最も手軽なものにしやうとペーパーに巻いてみたのがこの新しい煙草である
どんな味がするか?ためしに一本吸つてみたまへ!
(次に佐藤春夫が前書を寄せていてこれがまた!)
童話の天文学者―
セルロイドの美学者―
アスファルト街上の児童心理学者―
ゼンマイ仕掛バネ仕掛の機械学者―
奇異なる官能的レッテルの蒐集家―
さうして、アラビヤンナイトの荒唐無稽をまんまと一本のシガレットのなかに封じ込めたのだぜ?
誰が?
イナガキ・タルホがさ!
(そして目次の前のページに)
序詞
さあ御食事がすみましたら
こちらの方へ集つて下さい
いろんな煙草が取り揃へてあります
目録によつてどれでもお好み次第に…